2008年10月14日火曜日

へースティングの戦い(1066)……イングランドが征服される

アングロ・サクソンが戦いに敗れた。といっても、昔々のお話し:
ヘースティングスの戦い - Wikipedia: "ギヨームは船団の出港を命じ、約6000の兵力を持ってイングランド南部のヘースティングスに上陸した。当時のヘースティングスは岬の先端にあり,ロンドンまでは尾根筋の一本道を進撃する以外に無かった。一方,迎え撃つハロルド2世は7000の軍を南下させ,ヘースティングスのある岬の付け根にあるバトルの丘で陣立てを整えようとした。これを察知したギヨームはハロルド軍の陣形が完成しないうちに合戦に持ち込む以外に勝機は無いと考え,バトルの丘に急行。丘の麓に布陣した。決戦は10月14日朝に始まった。"
結果はノルマン軍の大勝利。イングランドは征服されノルマン王朝が始まる。世にいう「ノルマン・コンクェスト」である。

ノルマンとはフランスに侵入しノルマンディーに住み着いていたヴァイキングの末裔だが、その時には文化的に完全にフランス化されていた。ノルマン貴族がイギリスの支配者層を形成し、英語の語彙にフランス語が大量に導入される。

当時の時代背景で書かれた小説『アイヴァンホー』を読むと外来語フランス語と土着語サクソン語がどう使い分けられたかなどがわかる。たとえば「豚」はサクソン人が飼うので飼育している間はサクソン語で「ピッグ」と呼ばれるのが、料理されてノルマン人の食卓に上るとフランス語で「ポーク」と呼ばれるとか。サクソン人は豚を飼う人でノルマン人が豚を食べる人というジョーク。

中世はとても「グローバル」な時代だった。ナショナリズムが世界を席巻するのは、ナポレオン時代から。

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